
1. あなたが痩せないのは「根性」がないからではない
「明日からお菓子を控える」「毎日1時間走る」……
そんな決意を何度繰り返してきましたか?そして、それが続かない自分を
「やっぱり私にはできない」
「俺はなんて意志が弱いんだ」
と自分自身を責めてはいませんか?
断言します。あなたが痩せないのは、根性や我慢が足りないからではありません。
むしろ、真面目で一生懸命な人ほど、この「根性論の罠」にハマり、心と体をボロボロに消耗させているのです。
まずは、その「自分を責める心」を一度横に置いて、読み進めてみてください。
ダイエット=我慢、という思い込みを破壊する。
多くの人が持つ「ダイエット=辛い我慢」というイメージ。
実はこれこそが、リバウンドと挫折の最大の原因です。
私たちの体は、無理な制限や強烈な我慢を強いられると、生命の危機を感じて「守り」に入ります。
食べたい欲求を力技でねじ伏せようとすればするほど、反動で食欲は暴走するようにできているのです。
ダイエットの正解は「我慢の量」を競うことではなく、「体のシステムを味方につけること」。
努力の方向性を「我慢」から「調整」へとシフトしたとき、体は驚くほどスムーズに変わり始めます。
9年間、自分を嫌いになるまで追い込んだ筆者が気づいた「脳の罠」。
「あんたが我慢すればいい」
子供時代からそのように言われてきて、私はあまり自分の意思を表に出せない生き方をしてきました。
表向きは「おとなしい子」。
けど、真実はただ単に自分を押さえ込んで、嫌なことに対してハッキリと「No」と言えないだけの子でした。
赤ちゃんの像に鎖を繋いで逃げれないようにしておくと、
「引きちぎれないから抵抗しても無駄」
という経験から、大人になって鎖を引きちぎる力が付いた頃でも抵抗する気力が湧かなくなるという表現を聞いたことがある方も、いるのではないでしょうか?
今振り返ると、子供の頃の私自身がまさにそうでした。
嫌いなことに「No」と言えない幼少期を過ごし、高校生の頃は「良い会社へ就職するため」と言い聞かせ、無抵抗で本当は望んでいない分野の勉強をしていました。
その後は高校卒業後、6年4ヶ月新卒の会社に勤めましたが、この9年4ヶ月もの間、自分に合わない勉強や仕事、そして夜勤などの不規則な生活を、嫌いでたまらない自分を無理やり動かして続けてきました。
その結果、どうなったか。
精神は壊れ、ストレスから来る過食により体型も崩れ、心も体も、自分が自分であることさえ嫌になるほどボロボロになったのです。
まるで自分自身がケバブになって心身を削られているかのような、
良い会社で安定して仕事をしていることを褒められるたびに、偽った生き方をしている自分自身が嫌で、真っ暗闇の中で処刑台への階段を自ら一歩ずつ登っているような、
そんな感覚で毎日を過ごしていました。
今になって言語化できていることは、生き延びるためにはストレスを感じない方が都合が良いから、そのために感情を無理矢理にでも抑え込むしかなかったということです。
正直に申し上げて、ふとしたことで今でも当時の記憶や感情がフラッシュバックして、急に無気力になることが年に数回あります。
その暗闇の中でもがきながら、ダイエットやストレス、行動経済学などの本を読んで身に付けた知識、
さらにはのちに睡眠栄養指導士としての知識や過去の自身の経験を照らし合わせて気づいた衝撃の事実があります。
それは、私たちが「自分の意志で決めている」と思っている食欲や感情の多くは、脳が仕掛けた「巧妙な罠」に支配されているということでした。
心身が追い詰められるほど脳は正常な判断ができなくなり、一時的な快楽(過食や不摂生)で空白を埋めようとします。
ひどいストレスにさらされている人が暴飲暴食してしまうのが、まさにこれです。
私は自分の意に反した我慢や誤った根性の出し方をしてきたことで、心身ともにボロボロになり体型も崩れていたことに気がつきました。
敵は「意思の弱さ」ではなく、200万年前から続く「脳のバグ」だった。
なぜ、私たちはこれほどまでに「食べたい誘惑」に弱いのでしょうか?
その答えは、私たちの脳の構造にあります。
現代人の脳のOS(基本ソフト)は、実は狩猟採集をしていた「200万年前」からほとんどアップデートされていません。
食料がいつ手に入るかわからなかった原始時代、高カロリーなものを目の前にして「食べない」という選択は、即「死」を意味しました。
そのため、生き残るために脳から「食べられる時に、限界まで食え!」という強烈な信号を出すように設計されたのです。
しかし、現代は自ら動かなくても、スマホのボタン一つで高カロリーな食事が届く時代。
この200万年前の生存本能が、現代の飽食環境では「食欲が止まらない」「痩せられない」という「脳のバグ」として現れてしまいます。
つまり、目の前のジャンクフードやお菓子に手が伸びるのは、あなたの意志が弱いからではなく、脳が「生き残るために正しく(?)」バグっているだけなのです。
生きるための本能として高カロリー食を欲する200万年前から変わっていない脳のシステムに加え、飽食でかつ動かなくても食が手に入る現代社会。
おまけにストレス社会とも呼ばれる現代において、ジャンクフードなどの高カロリー食は手軽でかつ手っ取り早くストレスを緩和する手段としては、もってこいのものです。
そりゃあ、普通に考えたら太りますよね?
2. なぜ「脳のバグ」は起きるのか?2大ホルモンの仁義なき戦い

脳のシステムが200万年前からアップデートされていないことに加え、私たちの体型と食欲を支配する「2つの主要なホルモン」が、ダイエットにおいて現代社会では最悪の形でぶつかり合っています。
それが、満腹を促す女神のようなホルモンである「レプチン」と、空腹を促す悪魔のようなホルモン「グレリン」の仁義なき戦いです。
満腹の女神「レプチン」vs 空腹の悪魔「グレリン」
本来、私たちの体には、これ以上太らないための完璧な仕組みが備わっています。
- 女神レプチン(食欲抑制): 脂肪細胞から分泌され、脳に「エネルギーはもう十分。食べるのをやめて!」とブレーキをかける役割。
- 悪魔グレリン(食欲増進): 胃から分泌され、脳に「燃料が足りない!今すぐ高カロリーなものを放り込め!」とアクセルを強烈に踏む役割。
この二人がバランスよく働いていれば、私たちは上手に食欲をコントロールでき、自然と適正体重を維持できます。
しかし、ひとたび脳がバグを起こすとレプチンとグレリンは対立し、仁義なき戦いが始まってしまいます。
現代人の生活が、女神の声を「雑音」に変える
特に、私がかつて陥っていたような「慢性的なストレス」や「睡眠不足」は、この女神レプチンにとって最大の天敵です。
ストレスで脳がオーバーヒートすると、女神レプチンがどれだけ「もうお腹いっぱいですよ」と叫んでも、脳がその声を受け取らなくなる「レプチン抵抗性」という状態に陥ります。
例えるなら、大音量の工事現場(ストレス)の中で、遠くのささやき声(女神の声)を聞こうとしているようなもの。
どれだけブレーキを踏んでも効かない、まさに「ブレーキの壊れたダンプカー」状態です。
一方で、悪魔グレリンの声はストレスを感じるほどに凶暴さを増し、メガホンで脳内に「食え!」と怒鳴り散らしてきます。
脳が「飢餓状態」だと勘違いした瞬間、根性は100%敗北する
さらに絶望的なのは、脳が一度この「バグ」を起こすと、目の前に食べ物があふれている現代にいるにもかかわらず、脳内では「200万年前の深刻な飢饉」が起きていると勘違いしてしまうことです。
「今食べないと、明日の朝には死んでいるかもしれない」
本能がそう判断したとき、人間の「根性」や「意志」なんてものはそれこそ壊れたブレーキ同然となってしまい、感情や行動の制御なんてできるはずがありません。
「気が付いたら、ふと我に帰ると食べていました」
こんな状態になっています。
かつての私が、嫌いな自分を削りながら(ケバブ状態で)深夜に暴食してしまったのは、まさにこれです。
脳が生命の危機を感じ、私を守るために(バグった状態で)無理やりエネルギーを詰め込もうとしていたのです。
つまり、あなたがジャンクフードやお菓子を食べる手が最後まで止まらないのは、あなたの性格がだらしないからではありません。
脳内の女神レプチンがストライキを起こし、悪魔グレリンが暴動を起こしている。
その「脳のバグ」が起きているだけなのです。
3. 【新常識】脳のバグを強制終了させる「358の法則」とは?
「脳がバグっているなら、もうどうしようもないのか?」
いいえ、安心してください。バグったOS(脳)を再起動し、女神レプチンの声を再び脳に届けるための「コマンド」が存在します。
それが、私が提唱する「358の法則」です。
358と言えば、スピリチュアル界では縁起の良い数字と言われており、発展、財運、繁栄を表している数字とされています。
そんな縁起の良い数字を、心理的な自己治癒やそれを通じてのダイエットの成功に当てはめてみました。
難しい計算や、血の滲むようなトレーニングは一切不要。
今日、この瞬間から始められる3つの数字を、あなたの生活に組み込むだけでいいのです。
【3】:一口「30回」噛むことで脳に入金通知を送る
脳のバグを直すための第一歩は、物理的な刺激です。それが「一口30回噛む」こと。
なぜ30回なのか。実は、しっかり噛むことで脳内の「ヒスタミン」という物質が分泌され、これが満腹中枢を直接叩き起こしてくれます。
いわば、脳に対して「今、確かにエネルギーが入金されましたよ!」という確実な入金通知を送る作業なのです。
現代人の多くは、この通知を送る前に飲み込んでしまう「早食い」の常習犯です。
脳が入金に気づかないから、いつまでも「もっと食え!」という架空請求(偽の空腹感)が止まらない。
まずは、食事の最初の3口だけでいい。
30回、じっくりと噛んでみてください。それだけで、悪魔グレリンの怒鳴り声が少しずつ小さくなっていくのを実感できるはずです。
【5】:「5分」のマインドフルネスで脳のオーバーヒートを冷ます
次に必要なのは、脳の「冷却」です。
ストレスで脳が熱を帯びていると、通常であれば本来は効くはずの食欲のブレーキが一切効きません。
そこで、1日たった「5分」でいいので、呼吸に集中するマインドフルネスを取り入れます。
「マインドフルネスなんて意識高い系のやることだ」と思うかもしれませんが、これは科学的な脳の再起動(リブート)です。
5分間、自分の呼吸に意識を向けるだけで、ストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が抑えられます。
コルチゾールが減れば、脳の霧が晴れ、女神レプチンの「もうお腹いっぱいやで」というささやき声が、はっきりと聞き取れるようになります。
仕事の休憩中や、お風呂の中。この5分が、暴走する食欲を黙らせる「聖域」になるのです。
【8】:最強の無料バグ修復ツール「8時間睡眠」
そして、358の法則の真打ち。それが「8時間睡眠」です。
睡眠栄養指導士として、これだけは断言させてください。
寝ないダイエットは、「私はダイエットに失敗します」と初めから言ってるようなものであり、睡眠を疎かにしてダイエットに成功することはハッキリ言って無理です。
睡眠時間が不足すると、脳内では恐ろしいことが起きます。
悪魔グレリンが約15%増え、女神レプチンが約19%も減ってしまうのです。つまり、起きているだけで「太るように脳が書き換えられていく」わけです。
8時間の睡眠は、脳のバグを修正するための「システムアップデート」の時間。
しっかり眠ることで、翌朝のあなたの脳は、ジャンクフードやお菓子の誘惑をサラリとかわせる「最強の防壁」を手に入れます。
サプリや脂肪吸引などに何万円もかける前に、まずはこの「無料の最強アップデート」を優先してください。
7. 9年間の暗闇から私を救ったのは、この358だった
私が「自分を嫌いだった9年間」の真っ只中にいたとき、もし誰かに「もっと根性を出せ」と言われていたら、きっと今の私はここにはいません。
むしろ、その言葉が最後の一押しになって、完全に壊れてしまっていたでしょう。
当時の私は、まさに「鎖につながれた象」でした。
本当は嫌だと言いたいのに言えない。本当はこんな生活を送りたくないのに、処刑台への階段を登り続ける。
そんな極限状態の中で、私の脳は完全にバグり、食欲という名の暴動を抑える力を失っていました。
しかし、そんな私を救ってくれたのは、高価なセミナーでも、過酷なトレーニングでもありませんでした。
今日お話しした「30回噛む」「5分休む」「8時間眠る」という、拍子抜けするほどシンプルな習慣だったのです。
最初は半信半疑でした。「こんな簡単なことで変わるの?」と。
でも、自分でもよくわからない何かに突き動かされるかのように無意識にしていた早食いをやめて一口30回噛むことで、「自分で自分をコントロールできている」という小さな自信が芽生えました
5分のマインドフルネスで、頭の中の雑音が消える感覚を知りました。
そして、8時間眠った後はそれだけで自然と笑顔が出るようになり、朝、鏡の中の自分を「少しだけ許せる」ようになったのです。
この「358」は、ただの健康法ではありません。
バグった脳をリセットし、自分自身の人生の手綱を取り戻すための「最高の自分への愛」の形であり、最強の開運法とも言えるのです。
また、8時間睡眠を確保しつつ、より質の高い睡眠を手に入れるには、寝る前に簡単なストレッチを入れることをおすすめしています。
以下のぐっすり眠ってリラックスしたい人は、以下の記事を参考にして頂き、少しでも良いので寝る前のストレッチを取り入れてみてください。
8. まとめ:あなたの人生はここから始まる
ここまで読んでくれたあなたに伝えたい。
もしあなたが今、ダイエットがうまくいかずに自分を責めているのなら、それはあなたのせいではありません。
むしろ、今の辛い状況の中で、それでも必死になって生きようとしているあなたの脳が、あなた自身を守ろうとして一生懸命バグっているだけなのです。
根性で解決しようとするのは、もう終わりにしましょう。
今日から、この「358の法則」を一つだけでいいので始めてみてください。
- まずは次の食事の一口を「30回」噛むことから。
その小さなしっぽを掴んだとき、あなたの脳のバグは修正され始め、ダイエットも人生そのものも好転し始めます。
あなたの人生は、いつからだって、何歳からだって、再起動(リブート)できるんです。
さあ、脳のバグを止めて、最高の自分に会いに行きましょう!


